ネタバレあり
2023年6月に終了したTVアニメ鬼滅の刃「刀鍛冶の里編」では、恋柱・甘露寺蜜璃(かんろじみつり)の可愛らしく人懐こい性格にほっこり癒された方も多かったのではないでしょうか?>>TVアニメ『刀鍛冶の里』を見たい方はコチラ
そして、そんな可愛らしい見た目から想像できないほど力持ちで大食いな甘露寺蜜璃。
特異な形の日輪刀と、それを使いこなす華麗な姿は多くの人を魅了しました!
(彼女が「恋の呼吸」で操る日輪刀は、まるで「新体操のリボンよう!!)
作中では甘露寺蜜璃しか使用していない「恋の呼吸」がどのように生まれたか、『柱稽古』の内容を参考に、時代背景や出自、家庭環境から強さの秘密を考察していきます!
- 甘露寺蜜璃の柱稽古は「新体操」
- 休憩は「パンケーキ」と「紅茶」
- 甘露寺家が裕福だった理由
- 甘露寺蜜璃の「新体操」のような剣技が生まれた理由
【この記事を書いた人】
・年齢1ケタの頃から30年以上マンガを愛する2児ママ。
・電子コミック歴6年(学生時代も入れると10年)
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甘露寺蜜璃の柱稽古
引用:鬼滅の刃15巻132話「全力訓練」
甘露寺蜜璃の柱稽古は「新体操」
蜜璃の柱稽古はどう見ても「新体操」
レオタードを着て音楽に合わせて踊り、歌い、時にはリボンも使う・・・
どこからどう見ても「新体操」!!
鬼殺隊員のほとんどは男性なのでレオタードはかなり恥ずかしい。
当の本人である蜜璃ちゃんが意図せずとも・・・完全に辱め。
でもよく見ると炭治郎は恥ずかしがっていません。
「押忍!!」と気合も十分!!
どこまでも真面目で純粋で、常識に囚われることのない規格外な自由な精神の持ち主。これが竈門炭治郎の持ち味です。
休憩は「パンケーキ」に「紅茶」
引用:鬼滅の刃15巻132話「全力訓練」甘露寺作パンケーキ
蜜璃作「パンケーキと紅茶で休憩」
甘露寺蜜璃の「柱稽古」では、三時のおやつにパンケーキを準備してくれます。
「巣蜜とバターをパンケーキにつけて、紅茶を飲みながら・・・」と炭治郎の手を引きながら説明します。
想像するだけでなんて贅沢なひととき・・・
大正時代に「パンケーキ」は流行っていた?
現代では珍しくない「パンケーキ」も『鬼滅の刃』の時代設定である大正時代は一般に流通していたのでしょうか?
「パンケーキ」は大正時代から売り出され、当時は高級品として百貨店などでしか扱われていませんでした。【出展:コムギ粉の食文化史(岡田哲著/朝倉書店)】
パンケーキは大正時代、現代のように流通しておらず都会の裕福な家庭で食べられていたと考えてられます。
炭治郎の様子からもよく分かります↓↓↓
引用:鬼滅の刃15巻132話「全力訓練」ばたー?
こうちゃ?
ぱんけぇき?
蜜璃の手厚いおもてなしも、
炭治郎は全く理解していない様子。
山奥で炭焼きをしていた貧しい家庭で育った炭治郎は、「バター」「紅茶」「パンケーキ」という単語すら聞いたことがなかったようです。
パンケーキ・・・大正時代は高級品
甘露寺家が裕福だった理由
大正時代は高級品だった「パンケーキ」。
それを柱稽古の際、訓練に来た隊士たちに惜しみなく振舞っていた甘露寺蜜璃。
柱である蜜璃は産屋敷家から多額の給金を得ていましたが、
養蜂業を行っていた甘露寺家もまた一般家庭より裕福な家庭だったのでしょうか?
甘露寺家が裕福だったかどうか、時代背景や出自、家庭環境とともに考察していきます!
養蜂によるはちみつの海外輸出の可能性
甘露寺家が裕福だと考える理由として、
養蜂によるはちみつの海外輸出で財を成した可能性
が考えられます。
第一次世界大戦の影響
背景には第一次世界大戦があります。
大正3年(1914)に第一次世界大戦が勃発し、欧州市場における糖分欠乏のため蜜価は暴騰して、ついに日本にも輸出の需要が殺到しました。
出展:一般社団法人日本養蜂協会HP「日本の養蜂の歴史」
甘露寺家が養蜂を行っていた大正時代、1914年(大正3年)第一次世界大戦がオーストリアで勃発、戦時下で糖分不足を補うため、遠国の日本でもはちみつの需要が高まり養蜂農家ははちみつを戦争国へ輸出しました。
はちみつは極めて糖度が高く、水分活性値が低い。それに加えて酸性であるため、腐敗菌が増殖しにくい性質を備えている。極めて保存性が高い加工品である。
出展:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」畜産加工品より
はちみつはカロリーが高く、筋肉密度が常人の8倍もある蜜璃(14巻123話)にとって格好のエネルギー源です。また保存性も高い加工品。この高いエネルギー源と保存性のあるはちみつを、戦争で疲弊した兵士や市民も必要としていました。
はちみつ輸出の利益(戦争特需)により甘露寺家は裕福になった可能性が考えられます。
甘露寺家は華族か
甘露寺家は「華族」ではないかという説がありますが、結論からいうと、
わからない
です。
(考察じゃないのかーーー!!!とお叱りの声が聞こえてきそう・・・)
引用:鬼滅の刃14巻123話「甘露寺蜜璃の走馬灯」
甘露寺蜜璃の出自と家庭環境
- 出身地は現在の「港区麻布」
- 蜜璃を含む5人兄弟と膨大な食費
- 庶民的な生活風景
- 養蜂業
蜜璃の出身地は現在の港区麻布
鬼滅の刃「公式ファンブック」によると、蜜璃の出身地は「東京府麻布區飯倉(港区麻布台)」。そこからほど近い高輪には華族の邸宅がありました。現在は三菱グループの迎賓館開東閣となっている旧岩崎男爵家高輪別邸です(東京都港区高輪)。住んでいた地域からみて、甘露寺家が華族である可能性はあります。地域性からみて裕福であることは間違いないと推察できます。【参考:「大正・昭和戦前期の東京府における皇族・華族の居住地の変遷」青木信夫著】
5人の子どもを育てながら、蜜璃のとんでもない食欲を満たす財力
甘露寺家は、父母と蜜璃を含む5人の兄弟がいる7人家族でした。
- 師匠の煉獄杏寿郎の厳しい稽古で、お腹と背中がくっつきそうなくらい空腹になり甘味休憩を所望。(「鬼滅の刃・外伝」)
- お見合いが破談して大食いを隠すために食欲を抑える。(14巻123話「甘露寺蜜璃の走馬灯」)
このときだけ空腹になっていますが、その他に空腹を訴えるシーンはなく、幼い頃から恐ろしいほどの食欲を満たすだけの十分な食事が与えられていたようです。
庶民的な生活風景
蜜璃は庶民的な食堂にも出入りして相撲取りにも負けない大食いを披露していました。(14巻123話)華族が庶民的な食堂に出入りするのか?というところに疑問が残ります。
またアニメ版「甘露寺蜜璃の走馬灯」でアニメオリジナルで描かれたシーンですが、7人家族が1つの部屋で布団を並べて寝ていて庶民的な感覚を覚えます。しかし印象のみで華族ではないという確証は得られません。
養蜂業を行う甘露寺家
大正時代、養蜂は特権階級だけが行っていたという訳ではなく一般にも浸透していったことから、甘露寺家も一般家庭から裕福になっていった可能性が考えられます。
残念ながら、物語の情報だけでは華族であった確証は得られず、華族であったかもしれないが養蜂で財を成して裕福になった可能性もあると考えられます。どちらにせよ、甘露寺家が裕福だったことは確かなようです。
結論が出ず申し訳ありません!
甘露寺蜜璃の「新体操」のような剣技が生まれた理由
第一次世界大戦終結後のドイツから取り入れた可能性
甘露寺蜜璃の「新体操」のような剣技や訓練は、
第一次世界大戦終結後のドイツから「新体操の原型」を取り入た可能性
が考えられます。
新体操のルーツは、 1920年代ドイツを中心に、「体操改革運動」が起り、 1922年、「芸術的な身体運動に関する会議で新体操の方向が確認された事にあると考えられる。
出展:東京女f体育大学紀要 第35号「新体操の歴史的変遷と採点規則の変化について」
大正時代、1920年代にドイツを中心に手具体操が始まったのが「新体操」のルーツと言われています。
「新体操」の原型はドイツが発祥であり、
ドイツは第一次世界大戦が勃発したオーストリアの隣国でもあります。そしてドイツも戦争に参戦しています。
このことを踏まえると、
- 甘露寺家が裕福なこと
- 甘露寺蜜璃の「新体操」のような訓練と剣技
には「第一次世界大戦」が密接に関係していると考えられます。
蜜璃の剣技が生まれるまでの仮説
欧州市場における糖分欠乏のため蜜価は暴騰、日本にもはちみつの輸出の需要が殺到。
第一次世界大戦のはちみつの需要を受けて、日本も戦争国であるオーストリア・ドイツ付近へはちみつ輸出。
1918年の第一次世界大戦終結後、1920年代ドイツで新体操の原型となるものが始まる。
戦争は終結していたが、はちみつの輸出先であったドイツで発祥した新体操の原型が、養蜂家である甘露寺家にも何らかの形で伝わった可能性が考えられる。
新体操がドイツから甘露寺家に伝来した説が正しければ、新体操の動きが蜜璃の特異体質(常人の8倍の筋肉密度・柔軟性)と合致して唯一無二の剣技を生み出し、鬼殺隊最強の柱に上り詰めたという仮説が成立する。
養蜂を行っていることがきっかけで、大戦国へとはちみつを輸出するようになったと仮説しました。輸出先のドイツから新体操の文化を持ち帰り、甘露寺蜜璃は柔軟性や常人離れした筋力を生かして、独自の呼吸「恋の呼吸」を極めていったのかもしれません。
\ ここでちょっと裏話! /
まとめ
甘露寺蜜璃の柱稽古は、まさに「新体操」そのもののようでした!
しかし戦争がきっかけで外国文化である「新体操」が取り入れられ、鬼殺隊の柱となる剣技を身に着けたという仮説が正しければ、なんとも皮肉なことですね。
誰にでも明るく、天真爛漫な甘露寺蜜璃と「戦争」というかけ離れたイメージが結びつくとは、思いもよらない考察結果でした。
しかし見方を変えてみると、戦争で苦しんでいる人たちが蜂蜜を運んでくれたお礼に、戦争のない世界が訪れることを願って「新体操」の技を甘露寺家に伝えた、という風にも捉えることができるかもしれません。
『鬼滅の刃』のテーマである「つながる」「継承される」のように、人のためにすることは巡り巡って還ってくる、という意味では後者の理由であればいいな、と個人的に思います。
【作者がどのような設定をされていたかは定かではありませんので、一個人の仮説となります。】
「甘露寺蜜璃の剣技はカワイイ!」
「柱稽古のパンケーキを食べてみたい!」
「新体操じゃない!」
と思った方は、15巻132話「全力訓練」の甘露寺蜜璃の柱稽古を読んでぜひ感想を教えてください!!
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